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2004.01.01

プロレスラーの強さ

大晦日は格闘技イベントが三つもあって、好きな人間には嬉しくて困ってしまう状態であった。本当は客の奪い合いなどしないで開催日をずらしてほしいところであるが、それはまた別の問題なので、ここではいくつか注目していた対戦について思うところを述べてみる。

まずは「K-1 Premium 2003 Dynamite!!」でのアレクセイ・イグナショフVS中邑真輔(新日本プロレス)の一戦。史上最年少で新日本の至宝IWGP王座を獲得した中邑がどのような闘いを見せるのかと期待したが、不完全燃焼気味のノックアウト負けを喫した。打撃に秀でたK-1選手相手だから、たとえどんな形であれいいのを一発もらうと終わってしまうということである。そこまでいくら優勢だとか、最後の一発以外の攻撃は効いていないとかは何の理由にもならない。「負けてなお強し」ならまだしも、そういうふうにも見えなかった。それから同イベントのボブ・サップVS曙太郎。これははっきり言って話題先行の客寄せパンダ的マッチメイクである。どう考えても曙が戦えるとは思えなかった。案の定、動きにキレがなく、スタミナもまるでない。唯一の武器が巨大な肉の鎧とあってはどうにもならない。これではすぐにやられると思ったら、やはり3分ももたなかった。カップラーメンすら湯戻しできない……。曙の総合格闘家としての将来は相当暗いと言わざるをえない。

前日まで対戦カードが決まらず迷走した「イノキボンバイエ」は、最後に辻褄を合わせて大いに盛り上がっていたように見える。こちらも注目は2試合。一つは永田裕志(新日本プロレス)VSエメリヤ・エンコ・ヒョードル、もう一つは藤田和之(猪木事務所)VSイマム・メイフィールドである。元IWGP王者である二人は明暗を分けた。永田はほとんど何もできないまま、PRIDE王者のヒョードルに60秒でなぶり殺しにされてしまった。一昨年のVSミルコ・クロコップが21秒のKO負けだから、これで彼の総合格闘技歴には終止符が打たれることだろう。もう通用しないことがはっきりしてしまった。対戦前にはIWGP史上最多防衛記録を持つなどと大いに持ち上げられていただけに、やっぱりプロレスラーは真剣勝負には弱いんだなというイメージが定着したかもしれない。一方の藤田は危なげない戦いぶりであった。有利な寝技が時間制限を受けたため、立ったまま肩固めで仕留めるとは憎い。落ち目のボクサー相手ではあったが、ここのところ負け続けていただけに、この勝利は藤田にとっては大きいものとなろう。

好きな新日本プロレス勢では、やはり総合格闘技経験の豊富なジョシュ・バーネットと成瀬昌由がいい戦い方で勝利を収めた。バーネットは本当に強い。逆に永田・中邑・安田らは甘く考えない方がよいと思う。今回の大晦日決戦は世間の注目度も高かったので、プロレスラーの胡散臭さがますます強化されたとおぼしいから。

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最後の最後までゴタゴタしてるなぁ。 前回「猪木流の演出」と書いたが、どちらかというとTV局の争いなんだろうなぁ。 一視聴者としての意見を言わせて貰えば、1プログ... [続きを読む]

受信: 2004.01.01 09:31

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