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2004.03.12

続「オノマトペ」研究中です

昨年末に自分の自転車ホームページに柔道選手井上康生のことを書いた。いちいち参照してもらうのも面倒なことなので、以下に引用する。

■「オノマトペ」研究中です
新聞に日本語や日本文学関連の記事が出たら、仕事絡みということもあるが、熱心に読んでしまう。この表題は朝日新聞12月14日のスポーツ欄に出ていた見出しである。書いたのはシドニー五輪柔道金メダリストの井上康生。オノマトペとは擬音語、擬態語を意味する術語であるが、東海大学大学院体育学研究科に通う井上の修士論文のテーマになったそうである。「はぁ?」という感じがした。体育学の院生がどこで日本語学の勉強をしたのかという根元的な疑問があるが、それはさておき、井上の語るところを読み進めると、ますます謎が深まる。なんでも柔道の動きを段階に分け、それぞれにあてはまるオノマトペを東海大学柔道部の69人(たったこれだけかよ!)にアンケート調査してまとめたという。曰く、その結果「グッ」「ガッ」などはパワー型、「スッ」「サッ」はスピード型であることがわかった、促音「っ」が多いこともわかった……。思い切り脱力した。こんなことで修士号がもらえるのか。小学生でも知っていることだろう。東海大学は何でもありなのか。こんなくだらない学問ごっこで修士号を出すと、大学の価値を大きく下げるだろう。むしろオリンピックで金メダルを取ったから、無条件で修士号を与えるという方が、かえって大学の見識の高さを知らしめると思う。新聞を読みながら、久しぶりに別の意味で熱くなってしまった。

その井上が04年3月12日付の朝日新聞朝刊の同じ欄「ボイス・オブ・アスリート」に再登場している。しかも懲りずに「オノマトペ」ネタを炸裂させていた。記事にはこうある。

3月は卒業の季節でもあります。東海大大学院体育学研究科を無事修了することができました。4月からは文学研究科(コミュニケーション学専攻=博士課程)に進んで、心理学の勉強を続ける予定です。オノマトペ(擬態語)の研究をステップアップさせ、また論文を書いてみたいと考えています。

何かおかしくないですか?

体育学研究科でオノマトペ(日本語学)を勉強したとする井上が、博士課程では文学研究科に進んで心理学の勉強を続けるという。しかも心理学の勉強の傍ら「オノマトペ」も研究するらしい。この脈絡のなさは何なのだろう。東海大学の修士課程とか博士課程には高度な専門性はないのだろうか。そもそもわずか69人にアンケートを取っただけの作文(論文では断じてない)に修士の学位を出すところだから、こういう問いかけをすること自体が無意味かもしれない。本人は文武両道を気取っているのだろうが、単に恥をさらしているだけであることを知るべきである。

誰か、止めてやればいいのに。あとビデオを見るとき、部屋を真っ暗にしているらしいが、目に悪いからやめた方がいいです、井上さん。

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コメント

今エントリーほどネット人格者として振る舞うことのもどかしさと空しさを感じたことはありません。もはや議論にもならないと思うので、この先、井上康生がしかるべきところに研究成果を発表することを、日本語学の世界の末席を汚す者として、強く期待します。

投稿: morio0101 | 2004.04.12 23:31

まあ,どうなんでしょうね.論文を紙の枚数だけで判断してよいものでしょうか?500枚書こうが1000枚書こうが駄作は駄作(文系の博士論文でも500枚とか1000枚とか聞いたことないけど,論文書いたことあるんですかね?),30枚でもモノによっては元国立有名大の優秀修士論文にもなる.何事もやってみなければ分からないってこともありますし.もし,井上康生さんが論文を投稿されて,それなりの学会誌に掲載されれば,内容としては良かったってことにならないですかね?結果が分かるのは何年か後の話なんじゃないですか?いくら体育・スポーツ学という分野が未熟であるにしろ,触れたこともないものに対してここまで言うのは尋常じゃないですね.このコメントを書かれた方も,冷静な感情を持っていたとはとても思えないですね.

投稿: 批判にもならないのでは・・・ | 2004.04.12 23:02

感情的な方にはあまりお返事したくないのですが、とりあえず私の文章で気分を悪くされたのであれば、お詫び申し上げます。しかしながら、書いたことについては飲み込むつもりはありません。公表する以上、それなりの覚悟をもっておりますので。

まず井上康生が新聞で研究と称したものについて、誰が見てもわかるというレベルではなく、それ以前であることを再度申しておきます。ここで密かに不毛な怒りを燃やされる前に、あなた自身が関連の書籍なり論文をお読みになり、判断されることをお勧めいたします。

それから修士論文が80枚というのは初めて知りましたが、もしそれが本当であれば、アンケート調査を伴った日本語学のものとしては「極めて少量」であることも付け加えます。通常であれば、卒業論文で100枚以上、修士論文なら200枚から300枚、博士論文で500枚から1000枚程度が期待されます。

最後に私が天才であるかどうかは、判断することができません。凡才ゆえに他者を批判するとお考え頂ければ幸いです。真の天才は人の批判などしないものです。以上です。建設的かつ冷静な議論がなさりたいのなら、おつき合いしますが、単なる感情の暴発ならこれで打ち切らせて頂きます。悪しからずご了承下さい。

投稿: morio0101 | 2004.03.14 02:56

あなたは彼の投稿原稿を読んだのですか?世間に公表するときは誰が見ても分るように書くのは当然だろ。彼も恐らくそれを配慮したに違いない。彼の修士論文は80枚以上にも渡るらしいから、あなたが表面的に理解し馬鹿にした、次元ではないのは確かだろう。えらそうに、そんな、あんたは天才か?。謝罪のコラムでも書け!!

投稿: 怒 | 2004.03.14 01:43

頑張っている人を応援するにやぶさかではありません。ただし頑張っていること自体を評価できるのはせいぜい高校生までで、それ以上はきちんとした結果なり成果がないと評価できないと考えます。

スポーツ・オノマトペの研究といってもそこだけやればよいわけではなく、オノマトペ全体の現代語の体系の中の位置、日本語の歴史との関わり、音韻面や語形面での特徴、意味の差異など、そこに至るまでの日本語学の知識の積み上げが必須です。そういうものが、体育学や心理学の講座でどこまで保証できるのか、それが最大の疑問としてあるのです。それは審査してもらう以前の問題だと思います。もっとも井上康生の書いたものを読んだわけではないので、これ以上とやかく言うのは控えたいと思います。

「私、頑張ったんです」と自己申告だけしっかりする、ベスさんのあげたような人はどこにもいますから。

投稿: morio0101 | 2004.03.13 23:20

爆笑しました。井上さん、面白い方ですね。うちの大学でも、「この紙のかたまり(作文以下)で卒業させていいのか・・・」という学生が時々いますが、無事に卒業していきます。院が出来ても似たような状況になるんだろうなぁ・・・。

投稿: ベス | 2004.03.13 13:59

まぁ、修士と博士は審査が全然違うでしょうから。
私の母校の例では
・修士は主に指導教授が審査
・博士は学会誌に掲載されること+研究科の全教授が3度に渡り審査
という感じで、扱いが全然違います。やる気のある方には頑張ってもらいたいです。

投稿: ishiguro | 2004.03.13 08:03

 いや、研究はオノマトペ(日本語学?)だけで、それを体育学研究科で修め、文学研究科で「ステップアップ」して博士号を取る計画ではないでしょうか。その位置づけを、前者では体育学? 後者では心理学としているような気がします。「「ガガッ」は攻撃的心理をあらわしている」とか、そういうことになるんだろうと思います。
 私も理学研究科に行って、ココログで博士号を取るつもりです。がんばります ^^;

投稿: Wind Calm | 2004.03.12 23:54

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