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2004.06.24

CCCDでなくなった人々

ちゃんとお金を払って買ったのに自分のパソコンに取り込むことすらできない、変な信号のために音質が劣化している、場合によってはまっとうなオーディオ機器さえ破壊する可能性があるなどと言われるCCCD(Copy Control CD)。音楽業界が自分たちの利益を守るだけのために編み出したくだらない技術である。最初に始めたのはエイベックスであったかと記憶しているが、さもありなんである。もちろんこのレーベルのものは買わない(というか、幸い買ってまで聴きたい人はいない)。しかしながら、CCCDの流れはとどまるところを知らず、他のメーカー、ミュージシャンにまでどんどん広がっていった。愛聴してきたミュージシャンの新譜がCCCDになっていると知った時の絶望感はいいようのないものであった。

今日、ギター奏者の新作CDを2枚買ってきた。押尾コータロー「Be Happy」と小野リサ「NAIMA -meu anjo-」である。実はこの二人のアルバムは前作がCCCDだった。それ以前はそうではなかった。酷く落胆しながら小野のは買うのを諦め、押尾のは怒りに燃えながら仕方なしに買った。他にもCCCDになって買うのをやめたミュージシャンのCDは数知れず。何というか、メーカーの思惑の前に敗れ去った心根が許せないという感じがした。「正規盤の売上を守るため」という大義名分を掲げるCCCDであるが、私と同じように買うはずのものを見送る人も多数いると思う。この仕様にしたからといって売上が伸びるとは到底思えない。

#他に買ってしまったCCCD→クラフトワークとノラ・ジョーンズ……。

何があったのかは知らない。とにかく通常盤に戻っている。大好きなBonnie Pinkも前作はCCCDになって泣いたが(大袈裟)、新作は通常盤になった。会社もミュージシャンもCCCDの不毛さと馬鹿らしさにようやく気付いたということだろうか。まずは喜びたいと思う。エイベックス以下追従する金の猛者たちは、せいぜいバベルの塔でも築いてくだされ。

ところでギターといえば、村治佳織。彼女はなんとクラシックの名門レーベルであるデッカへの移籍を果たしていた。演奏のすばらしさとともにうっとりとみとれてしまう美貌にやられっぱなしである。その村治のデッカでのデビュー作が7月21日に発売になる。待望の一枚である。まさかCCCDじゃないよね……。

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コメント

>atcyさん
果たしてクラシックの世界にまであのくだらない波は襲いかかることになるのでしょうか。音質にうるさい人が多いだけに、ただでさえ売れないクラシックCDがますます敬遠されるようになってしまいますね。ささやかながらこうして声をあげていこうと思います。

で、やっぱりこういうのは面食いになるのでしょうか……。美を愛するということで(笑)。

>Muさん
その昔、日本橋あたりで堂々とソフトのコピーを商売にしていた店があったことを思い出しました。不正をはたらくユーザーへの対抗措置とはいえ、利益を守るためになりふり構わず振る舞うメーカーの態度はどうにかしてほしいものです。Muさんの予感の対象、MSだったりして(笑)。

>mi4koさん
金の亡者たちでしょ、決めたのは。iTunes Music Storeの日本上陸は絶望的な気がしてきました。果たしたとしてもものすごい制限がついていそう……。意味なし。

投稿: morio | 2004.06.28 00:35

普段音楽を聴かない、買わない人たちが決めた事なんだなぁと思います。少数のアーティストに多額の宣伝費を費やして売ろうとしている所から、考えが停滞していますもの。回転していきませんよ。
同じ体制で進んでいかないiTunes Music Store上陸ですが、某A館では アメリカで15ドルで売られているiTunes Prepaid Cardが3000円で売られております。ボロ儲け、悔しいけれど、欲しいと思うのが現状です。特に1曲だけ欲しいというものは無いのだけれどね。

投稿: mi4ko | 2004.06.26 09:25

morioさん
 ソフトウェアのことですが、最近購入して、あんまり変なロックをかけていたので、数日で棄てました(本当です)。ソフトって気に入るとマシンが変わろうがOSが変わろうが使い続けるものです。
 何かの時に、特定キー以外のものを必要とする(つまりそのたびに、メーカーに問い合わせし、加算金手数料を支払うような)方式だと、危なくて真剣に使う気がなくなる。
 予感では、その会社は壊れると思う。

投稿: Mu | 2004.06.26 04:39

クラシック音楽は音質への要求が厳しいのでCCCD化への波はもう少し後に来ると思います。こうしたCCCDや、または輸入CDの輸入差し止め処置が可能な法律などへの反抗は、ユーザーがしないとどうしようもないのです。じゃ、どうやってユーザーが反抗すればいいのかというと、皆で集まって道路を練り歩くも良し、雑誌に意見広告を出すも良し、そしてこのようにネットで主張するのもアリだと思います。バカを駆逐する為に頑張りましょう!

ところで珍さんはやはり面食いだなあ。(笑)

投稿: atcy | 2004.06.25 22:30

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音楽業界の内部には携わったことはないのだけれど、この業界のやることって、相当業突く張ってるだけじゃないか、という感想を持っている。... [続きを読む]

受信: 2004.06.25 22:19

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