村治佳織「トランスフォーメーション」
カルロス・クライバーの訃報に接したその日の夕刻、村治佳織の新作を手にした。これが英デッカでのデビュー作となる。デッカといえば、独グラモフォンと並ぶクラシック界の超メジャーレーベルであり、ここからアルバムを出せるということは、それだけで世界的な実力を持つ演奏家であることを認められたといっても過言ではない。そういう意味でこれまでのアルバムとは価値や重みがまるで違う。まずは若い日本人演奏家の国際的な活躍を喜びたいと思う。
さてアルバム名の「トランスフォーメーション」は変化とか変容という意味であるが、今回のデッカからのデビューを象徴的に表したようなタイトルである。曲目はご挨拶の色合いがやや濃く、誰もが知っているような曲が多く収められている。戦略的(というか商業的)な部分があるのだろうが、あまりにもなじみのある曲なので、安心して聴くことはできるものの新鮮味には乏しい。もちろん演奏そのものに問題があるわけではない。だからこそビートルズやスティングよりも、クラシックギターの王道を行くような曲目もしくはどこまでもマニアックな曲で勝負してほしかったと思う。それだけが残念な部分である。
とはいえ、村治の演奏は私にとっての小確幸、ジャケットの写真も素晴らしく(上のは裏ジャケットの部分拡大、笑)、聴いて、見て、幸せになっている。
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コメント
>marinさん
木梨憲武の番組でしょうか。あれなら私も見ました。以前からはきはきした人だと思っていましたが、ますます自分自身に自信を持ってきたのか、堂々としてましたね。素敵でした。ポケモン、週末だから大変だったのではないでしょうか。
名前の件はお気になさらず。確信犯的にいろいろな名付けをして下さる方が、ここにはたくさんいらっしゃいますから(笑)。私なんて、もういくつ名前があるのか、自分でもよくわからなくなってます。
投稿: morio | 2004.07.25 00:43
ごめんなさい。名前間違えました。morioさん。
投稿: marin | 2004.07.24 14:54
marioさん、昨夜TVで村治佳織さんを見ました。話している彼女を見るのは初めてだったけど、思っていたよりさばさばとした感じで素敵でした。
我が家は、今日は午後から多分ポケモン...です。
投稿: marin | 2004.07.24 07:52