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2004.08.04

陰陽師2

今さらながら「陰陽師2」を見た。なんだか今ひとつ乗り切れず、よくわからない映画だった。

出雲の国の末裔と安倍晴明の戦いを描く。都人によって村を滅ぼされた幻角(中井貴一)は、かつて大和朝廷によって出雲が侵略された歴史を自らの悲劇に重ね合わせ、素戔嗚尊と八岐大蛇の力を借り復讐を企てる。八岐大蛇は幻角の秘技により二人の子供にそれぞれ痣となって宿る。やがて成長した須佐(市原隼人)は次々と人を襲い、最後に姉である日美子(深田恭子)を喰らって素戔嗚尊として転生を果たす。幻角は須佐の力で都を破壊し始める。危機を察知した晴明(野村萬斎)は女舞を演じ、天の岩戸から天照大神となった日美子を呼び出そうとする。壮大な物語の結末はいかに。

と盛り上げて書いたけれど、心情的にはあまり盛り上がらなかった。

都と出雲の対決、荒ぶる素戔嗚尊、さらに八岐大蛇の出現、そしてそれに対抗する天照大神と安倍晴明とくれば、もっとエキサイティングな作り物語ができそうなものなのに、なんだか力が入らないのである。それはおそらく最後の解決方法がはっきりと白黒つけるものではなく、女装した安倍晴明の舞によって、すべてがなんとなく軟着陸した(丸く収まった)ことによる。いや、野村萬斎の芸が巧みなことはよくわかるけれど、その現実的な才能がストレートに映画の幕引きに使われると、それはちょっと安易じゃないのかと思ってしまうのである。天の岩戸とアマテラスと来れば、一も二もなく踊りが来るしかないのはわかっている。幻角と晴明が直接戦うのも、晴明が都の代表としての自覚が希薄だから(そもそも晴明を為政者側の人間とすること自体無理があると思う)、対出雲、対都といった代理戦争にもなりにくい。だからああするより他に手はなかったのかもしれない、といちおう好意的に解釈しておくことにする。

大いなる爽快感の得られないアクション映画は、見終えた後に疲れが来る……。

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コメント

邦画のDVDは洋画より高いです。やっぱり売れていないんでしょうね。内容についてはそちらのブログへ書くようにします。

投稿: morio | 2004.08.14 14:13

morioさん
 酷評記事を読んで、さっそく先夜DVDを中古で買いました。
 あの業界を良く知らなくて、新品屋とおもったら、すごい写真がべたべたはってある中古屋さんでした。
 やらしくって恥ずかしくって赤くなりました。

 4200円、高額なんですね。
 お店の人に「間違いでは?」
 そしたら「新品なら6000円です」と。

 いつもはセブンイレブンで新品を3千円程度で買っているので、ガクッとしました。

 まず価格から妖しい。
 酷評たっぷりの映画を、数度観ないともとをとれないのだから、この買い物は、何だったのでしょう。

 で、内容ですが。
 まだ未見です。
では

投稿: Mu | 2004.08.13 06:39

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» 2004年8月13(金)晴:陰陽師2を観る [MuBlog]
 久しぶりにDVDで映画を見た。昨夜帰りに買った『陰陽師Ⅱ』。  おもしろかった。83点くらい(優です)。 変に思ったところ @出雲村の位置  出雲族の住む出雲 [続きを読む]

受信: 2004.08.13 12:06

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