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2004.08.17

ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS

1954年に誕生した初代ゴジラから数えて28作目、50周年記念作品「ゴジラ ファイナルウォーズ」をもって、このキング・オブ・モンスターもメディアから姿を消すという。監督が北村龍平というところですでに期待薄ではあるが、登場予定の怪獣はどれも懐かしい東宝チャンピオン祭を思い出させるもの(ガイガン・ミニラ・ヘドラ・モスラ・カマキラス・マンダ・クモンガ・アンギラス・キングシーサー・エビラ)で、それだけは楽しみにしている。併映されるハムスター映画目当ての子供に紛れながら、劇場で観ることになるだろう。

さて表題の作品は昨年末に劇場公開された27作目である。薄っぺらい近頃のゴジラシリーズは好きではなく、金子修介が監督した「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」(これは傑作だと思う)以外は、劇場はもとよりビデオでもほとんど観賞していない。これも先日レンタルで出たので借りてきた次第である。

何度もゴジラが日本を襲うのは、ゴジラの骨から作られた機龍(メカゴジラ)があるためだといい、それを放棄することで真の平和を得ることができるという論理は、すぐさま現代社会の核の存在や抑止力の問題を思い起こさせる。テーマや問題提起そのものは現代的ではある。しかしながら、結局はゴジラと機龍を戦わせなければならない必然性(=全面核戦争!)に、怪獣プロレス映画の限界や哀しさがある。観客層を考えると、ゴジラ映画は「ボウリング・フォー・コロンバイン」にはできない。初代ゴジラが極めて社会への問題提起に富んでいたことを思うと、同じようなテーマを選びながら天と地ほどの差がある。

映画の中のちょっとした場面に心は躍るものの、取り上げようとした重大かつ今日的なテーマがきちんと形象化されていないので、終わってみればあっさりとした印象しか残らなかった。これで残りあと一作か……。

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コメント

>きましゃん
見たいような、見たくないような(笑)。なおここでは放射能は吐かないで下さい。

投稿: morio | 2004.08.20 03:03

ゴジラ×モスラ×メカゴジラは、
きまた×ちちぐろ×bluezに置き換えが可能である(笑)。

投稿: きまた | 2004.08.17 20:14

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『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ東京SOS』これもまた、『ゴジラ FINALWARS』の、公開前TVOAですね。それに先駆けて、ゴジラがハリウッド殿堂入りしたそうで... [続きを読む]

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