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2004.09.02

忍者ハットリくん・ザ・ムービー

今年公開された日本の漫画やアニメを原作とする実写版映画は、思いの外、よい出来であった。特に「CASSHERN」(紀里谷和明監督)と「キューティーハニー」(庵野秀明監督)はそれぞれの世界観を存分に活かした佳作であろう。何より監督やスタッフ、俳優がその世界を愛していることがきちんと伝わってくるのがよい。そして今度の「忍者ハットリくん・ザ・ムービー」もまた、負けず劣らず制作者や出演者の愛が感じられる映画になっていると思う。

伊賀の里で修行を積むハットリカンゾウ(香取慎吾)は、父ジンゾウに命じられて東京へ最後の修行に出ることになった。「主以外に姿を見せてはならない」という掟を守りながら、主に選んだ小学3年生のケンイチ(知念侑李)とともに共同生活を送る。ケンイチの担任サトーが元甲賀忍者のケムマキ(ゴリ)であることを知ったハットリくんは、かつての恨みを晴らすべく勝負を挑むが、多くの甲賀忍者がもはや忍びの道を捨てたという。サトーもまた同じであった。同じ頃、都内では謎の連続事件が発生していた。被害者はいずれも外傷がないまま意識不明の重体になっている。やがて彼らは元甲賀忍者であることが判明、ハットリくんとケムマキはケンイチを連れ去った謎の事件の犯人と戦うべく、山中の廃寺へと向かう。「ハットリカンゾウ、ただいま参上!」。

特撮とCGを駆使した冒頭のアクションシーンからスクリーンに目が釘付けである。当初は香取慎吾のためのプロモーション映画かと危惧していたが、ハットリくんの世界が完全に香取を取り込んでおり、素直に物語を楽しむことができた。また全体の構図が単純な勧善懲悪でないことも好ましく感じた。ビジュアル面での演出は、異形異世界のものをあたかも現実の存在としてリアルに見せる方向で味付けすることもできるだろうが、ハットリくんではあえて変な雰囲気、世界観を隠そうとはしない。そのリアリズムからの決別や割り切り方が実に潔くて好感が持てる。きちんとハットリくんに感情移入ができるように仕向けられているため、「やりもしないで諦める方が格好悪いでござる」とか「掟だから守るのではなくて、自分が守ると決めたから守るのでござる」などというお約束のクサイ台詞も、天の邪鬼な気持ちにならず、すんなりと受け入れることができた。途中で目頭を熱くしていたのは秘密(笑)。

鈴木雅之監督はフジテレビの人気テレビドラマを数多く手がけている。思えば「王様のレストラン」「ショムニ」「古畑任三郎」などは好きでよく観ていたのだった(レンタルビデオでだが)。これなら続編も観たいと思う。TOHO CINEMAS 高槻で鑑賞。

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