« 華麗過ぎて情けない楽器遍歴 | トップページ | 大西みつぐ『下町純情カメラ』(えい文庫) »

2004.09.17

ビルヌーブ・ラブ その2

今日はF1のお話。

ビルヌーブ・ラブ その1というエントリーを立てたのが3月8日。その最後に「ここでは私の最も愛するF1ドライバー、ジル・ビルヌーブとジャック・ビルヌーブについて書こうと思う。ひとまず予告編としてこのエントリはここまで。続く……。」と書きながら、半年間、完全に放置状態である。忘れていないことをアピールするために、左のサイドバーの予告編にそれらしいことを書いてはみたものの、やっぱり筆は進まない。

3月8日のエントリーを立てたのは、今シーズンのF1からジャックの姿が消えたことによる。おそらく復帰はないだろうと踏んでのことだった。それで大好きな親子鷹のことを書いておこうと思ったのだ。しかし、またしても専制君主(シューマッハ)と忠犬ハチ公(バリチェロ)によって繰り返されたくだらない予定調和的進行を見るにつけ、もうどうでもよくなってしまったのである。今さら亡くなったドライバーや引退同然のドライバーについて書いたところでどうなるのか。やれやれ。

ところが、夏頃からジャックの復帰が取り沙汰され始める。当初はウイリアムズから、その後はBARやルノー、そして今週になってついにザウバーからの復帰がアナウンスされた。

最悪。

よりによってザウバーとは。こんなチームで走っても、何も得られない。そもそもフェラーリのお下がりエンジンをもらっているような二流チームに何ができようか。もし万が一ザウバーが素晴らしいマシンを造ったとしても、そしてフェラーリを脅かしたとしても、あの専制君主がその状況で黙っているはずがない。下克上などありえない。魑魅魍魎が棲むF1世界、すでに勝負はレース以前についてしまっているのだ。ザウバーに乗るくらいなら、まだ誰からも束縛されないミナルディの方がはるかにましである。

私は天衣無縫のジャックがシューマッハを完膚無きまで叩きのめす夢を見続けて、ひたすら応援してきた。しかし、それはどうやら白昼夢として永遠に消え去りそうである。1997年の最終戦が行われたヘレスサーキットのドライサックコーナーで起きた事件を静かに思い出す。あの一瞬こそが、物理的にも象徴的にも二人が最も接近した瞬間だったのだろう。

補足:今年の残り三戦、ジャックはルノーから出場するようである。現ザウバーのフィジケラが来期ルノーに移籍することになっているけれど、両者がそのままルノーとザウバーに留まるようになったら、来期のF1は俄然おもしろくなると思う。フィジケラではシューマッハに対して明らかに格負けしている。フェラーリ・シューマッハ対ルノー・ビルヌーブ。現時点で考えられる最もスリリングな組み合わせである。まずは残り三戦(上海、鈴鹿、インテルラゴス)、要注目である。

|

« 華麗過ぎて情けない楽器遍歴 | トップページ | 大西みつぐ『下町純情カメラ』(えい文庫) »

コメント

>atcyさん
フォードはWRCラリーからの撤退準備を進めていたので、てっきりF1を残すつもりなのだと思っていました。思い切って全部やめにするわけね。それも一つの考え方でしょう。

そして問題はここから。やめるところがあれば、入ろうとするところあり。どこかの島国のYAKYU界とは違って、続々と名乗りを上げる新チームをすんなり仲間として受け入れようとする。もちろん同じ土俵で比べることなどできないですが、「時間がない」とか「資格がない」とか、馬鹿げた発言のないのがすばらしい(というか、当たり前か)。自分たちの利益や体面だけを守ろうとする耄碌ジジイたちとは、何もかも違いすぎます。

野茂やイチローや松井がさっさと大リーグに行くのも当然だな。あれ、ここF1の話だったはずなのに(笑)。

投稿: morio | 2004.09.18 23:21

とうとうジャガーも撤退が決まりました。コスワースも売却されるとのことで、これでミナルディやジョーダンは最悪の場合エンジンがない状態となります。今のF1は商業主義に走りすぎてチームがそれに付いていけなくなっているというイビツな形ですね。そんな訳で、来年から1チーム3台体制になったりすればヴィルニューブも違ったチームに移る可能性も捨てきれません。私はヴィルニューブはてっきりウイリアムズに入るとばかり思っていたのだけれど、全損バトンが相変わらずしゃしゃり出てややこしくしてしまったしねえ。
ちなみにシューマッハーは嫌いじゃないです。ドライバーとしてもチームマネージャーとしてもよくやってると思います。アレ?(笑)

投稿: atcy | 2004.09.18 09:19

>ふりぷれ
ザウバーの成績が上がってくれば、エンジンに細工されますよ、きっと。そんなにフェラーリは甘くないと思います。だから鬱。そのままルノーに残ってほしいなぁ。ジャックは何と言ってもルノーの最後のチャンピオンでもあるから。

投稿: morio | 2004.09.17 23:56

ザウバーはどうか?という点は激しく同意です。
それでもなお、政治的しがらみを無視して暴れるジャックの姿を夢想したくなります。(もちろん来期のザウバーのマシンに力があれば、のオハナシですけど…。)初の風洞をフル活用したニューマシンというところに一縷の望みを持ちたいところです。

でもやっぱりB.A.R Hondaに戻って欲しかったなぁ、と。

投稿: freeplay | 2004.09.17 10:41

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/11234/1453971

この記事へのトラックバック一覧です: ビルヌーブ・ラブ その2:

« 華麗過ぎて情けない楽器遍歴 | トップページ | 大西みつぐ『下町純情カメラ』(えい文庫) »