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2005.05.13

清水真実の引退

清水真実という名前を見て、この人が誰かがわかる方はかなりの邦画好きであろう。映画やテレビの出演は数えるほどしかない。ちなみに出演した映画は以下のもの。

  1998 がんばっていきまっしょい
  1998 テツワン探偵ロボタック&カブタック 不思議の国の大冒険 (V)
  1999 流★星
  2000 ブギーポップは笑わない
  2001 忘れられぬ人々

主役はない。テレビでも脇役・端役ばかりのようである。写真集では、佐内正史が太宰治の『女学生』をモチーフにして撮影したものにモデルとして登場している。目立ったところはそれくらいである(これが目立っているかどうかはともかく)。

実は蒼井優(アリス!)のことを調べていて(何をしているという声が聞こえそうだ……)、同じ芸能事務所に所属していることに気がついた。蒼井は売り出し中とあって、たいそう大きな扱いをされている、その一方、以前は確かにあった清水の名前がどこにも見つけられない。どういうことかと思ってファンサイト「MAMI's@home」を探ってみたところ、なんと2004年春で活動休止(事実上の引退)したとあるではないか。

清水のことは磯村一路監督の「がんばっていきまっしょい」で知った。「なっちゃん」でお馴染みの田中麗奈がこの映画の主役としてデビューしている。作品の出来不出来という議論はひとまずおくことにして、好き嫌いという生理に訴えかけるレベルで見た時に、この映画は私が最も好きな邦画である。どれくらい好きかというと、推定で50回以上観てなおまったく飽きていない。それくらい好きである(30回目くらいまではきちんと勘定していたけれど、その後面倒になってうやむやになった)。この映画に対するあれやこれやは、ブログ以前に作っていた自転車サイトの独り言ページに何度も書いたので、ここでは繰り返さない。

清水は田中麗奈扮する主人公悦子のボート部の仲間として出演していた。役割はコックスである。コックスは4人の漕ぎ手のペースを調整する声掛けをするのであるが、清水の発する声は「がんばっていきまっしょい」の通奏底音、もっといえば主題として非常に重要な働きをしている。それほどの重みがある。清水の声はいつまでも耳に残り、彼女の存在感をいや増すことになった。しかし、清水が俳優として生き残るにはあまりにも毒がなさ過ぎた。今は芸能界を離れ、彼女なりの新しい人生を生きているのだと思う。彼女の幸せを「がんばっていきまっしょい」のファンとして祈りたい。

そんな折、飛び込んできたニュースがある。今夏からテレビドラマとして「がんばっていきまっしょい」が放映されるというではないか!

テレビ版がんばっていきまっしょい1
テレビ版がんばっていきまっしょい2

映画で田中の演じた主人公は、なんと鈴木杏(花!)が演じるという。「花とアリス」のコンビがこんなところで関係するなんて。奇遇としかいいようがない。

付言:長らく絶版になっていた敷村良子の原作が6月に幻冬舎から文庫本として発売されるとのこと。坊ちゃん文学賞受賞作品である。

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コメント

ひぎり焼きさん、コメント、ありがとうございます。お名前を見た瞬間、悦ネエとリーの場面を思い出しました。清水さんに限らず、葵若菜さんや久積絵夢さんが今どうしているのか、「がんば」ファンとしては気になるところです。皆さん、芸能活動を続け、幸せに暮らしていらっしゃるのでしょうか。

青春群像劇、私も大好きです。あげていらっしゃる3本はもちろん好きですし、「シコふんじゃった」や「ロボコン」「ウォーターボーイズ」なんかもグッとくるものがありました。

テレビ版の「がんばっていきまっしょい」も見てみようとは思っていますが、名前に頼ったキャスティングゆえ、どこまでこの作品の良さを引き出すことができるのか、疑問なしとはしません。いったいどんな人が「スパート! スパート!」と叫んでくれるのでしょうね。清水さんのように見る人の心にまで響く掛け声であればいいのですが。

これからもよろしくお願いします。

投稿: morio | 2005.05.25 15:04

「清水真美」さんは引退されたんですね。

「がんばっていきまっしょい」のヒメ良かったですよねー。私もこの映画20回以上は観ています。
私は、この映画を「青春群像劇」と勝手にジャンル分けしています。そしてこういうジャンルがすきなんですよね。
同ジャンルのマイベスト3は、
「がんばっていきまっしょい」
「青春デンデケデケデケ」
「スウィングガールズ」
の3本ですね。

原作も長い間絶版だったのですが、文庫化されることになって良かったです。単行本は持ってるのですが、文庫に解説が付くのなら買ってもいいかなと思っています。

今年TVドラマ化されるようですが、NEWSのキャスティングはちょっと・・・。(-_-;)
なんか、違うドラマになってしまいそうで・・・。

「清水真美」さんが、引退されたのは寂しい事です。実力の有るいい女優さんだったのに残念です。
私見ですが、TV版「がんばっていきまっしょい」に、NEWSがキャスティングされていると言う現象が、清水さん引退の原因の本質を、図らずも語っているような気がしてなりません。

彼女のこれからの幸せを心から祈ります。


投稿: ひぎり焼き | 2005.05.25 12:54

>marinさん
ヒロイン役ですから、「姫」みたいな役とおっしゃっている人で間違いないと思います。そういう役をする俳優ゆえ、生き馬の目を抜く世界で生き残れなかったのだと思います。

脱帽しないで下さい。ただの偏執狂かも :-P

投稿: morio | 2005.05.14 01:23

「清水真実」、初めて聞く名前ですが、上に挙げられた作品の中で唯一観たことがあるのが『ロボタック&カブタック...』だという事実が悲しい私です。姫みたいな役をしていた人かな...と思います。

それにしても、50回以上とは...脱帽です。

投稿: marin | 2005.05.13 23:05

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受信: 2005.06.23 22:23

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