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2005.09.22

『ワンダーアイズ』

ワンダーアイズ1 ワンダーアイズ2

蜷川実花の新作ではない。

根がひねくれているからといわれてしまえばそれまでだが、寄付とか慈善事業とか、そういうものを何となく信用していないところがある(いろいろな意味で)。もちろんしかるべき組織がきちんと運営するボランティア活動その他はこの限りではないし、まじめに取り組んでいるひとりひとりの人たちに含むものなども何もない。念のため。

Wonder Eyes Projectにもそういう意味では趣旨とか活動そのものにはさほど関心はない。しかし、このプロジェクトが生み出した写真集はすばらしいと思う。東ティモール、ウズベキスタン、オーストラリア、ブラジル、モザンビークなどで撮影された写真は、本当に使い切りカメラで撮られたものなのかと、その鮮烈さにすっかり驚かされてしまった。抑圧された環境下にある多くの子供たちは、生まれて初めてカメラを持ったり写真に収まったりしているという。子供たちの無邪気な行為などとは言うまい。ここには生活者としての徹底的に鋭い視線が存在する。時に優しく愛おしむかのように、時に厳しく批判的に、それらはある。凡百の写真集は裸足で逃げ出すこと間違いなしであろう。(求龍堂、2005年7月)

あともう一冊。先月の野村恵子と松江泰治の2冊に続いて、今月は鬼海弘雄のヨーロッパ写真集を買った。ポルトガルとマルタである。この人のキャプションはいつ見てもおもしろおかしい。美しい色彩に満ちた写真も素敵である。『In-between』(EUジャパンフェスト日本委員会、2005年9月)

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コメント

>poyasoさん
「子どもの視点は新鮮で斬新」というような先入観や固定観念は持っていないのですが、ご紹介の写真集にはとても興味があります。また探してみます。

「In-Between」、私は今のところ3冊だけで、この後は金村修さんと野口里佳さんのは必ず買おうと思っています。ぜひ日本編もどこかで企画してやってほしいです。

投稿: morio | 2005.09.28 00:31

子供たちには敵いませんね-。
私の手元に、日本の子供たちにカメラを渡して作った写真集「childrens」(リトルモア)があるのですが、とてもいきいきしていて見てて飽きません。「ワンダーアイズ」と比較すると面白いかもしれませんね。

私も「In Between」、買い続けてます。いまのところ、米田知子さんのが一番気に入っています。

投稿: poyaso | 2005.09.26 00:34

>まんま
実際に使途不明朗どころか摘発までされているところもありますから、何を信じてよいのやらと思ってしまいます。流行のホワイトバンドにもいろいろとよからぬ噂がありますね。

>marinさん
自分たちがいつも見ているものを素直に撮ったというのがよくわかる写真ばかりで、彼らの真っ新で真っ直ぐな視線をほんとうに羨ましく思いました。

その点、赤ちゃんの頃から撮られ慣れている日本の子供たちのものは、今ひとつおもしろくないんですよね。いろいろと親にポーズを取らされたり、写真を見せられたりして、固定観念ができてしまっているのかもしれません。

投稿: morio | 2005.09.23 23:28

サイトのギャラリー見ました(写真があまり大きく表示されないのが残念ですが)。全て使い切りカメラで撮られたものなのですか。カメラが、レンズが、フィルムが...とあれこれ言っている自分が馬鹿馬鹿しく思えてきました。

自分の子供たちにも時々撮る機会を与えてみようかな、とも思いました。もちろん使いきりカメラです!

投稿: marin | 2005.09.23 12:08

私もどちらかというと寄付とか慈善事業とか
ちゃんと寄付金が現地へ届いてるのか後で公表してくれたら嬉しいですね。コンビニで時々一円が貯まってたら寄付する程度ですが。(^^;

投稿: 間ん間 | 2005.09.23 02:19

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