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2005.12.28

レイクサイドマーダーケース

レイクサイドマーダーケース薬師丸ひろ子を見ると、昔々の「セーラー服と機関銃」や「Wの悲劇」を思い出す。特に後者は傷心なこと(色っぽい話ではない)があった直後の気晴らしに観たので、今でも強く印象に残っている。「顔、ぶたないで! 私、女優なんだから!」 嗚呼、懐かしい。

おどろおどろしい殺人ミステリーものかと思いきや、意外にも娯楽作品に徹していた。「中学お受験」のための湖畔合宿に集まった三組の親子と塾の講師。そこで起こった殺人事件。東野圭吾の同名小説を原作とするが、脚本はずいぶん違ったものになっているらしい。

並木(役所広司)は娘の受験に疑問を抱きながらも、妻の美菜子(薬師丸ひろ子)や娘たちのために、津久見(豊川悦司)が主催する受験対策合宿に参加する。そこに愛人の英里子が突然現れた。並木は英里子と別のホテルで会う約束をするが、結局会えないまま別荘に戻る。すると、そこには英里子の死体があった。聞けば美菜子が殺したという。警察に知らせようとする並木を押しとどめ、暗黙裏に事件を処理しようとする親たち。事件の発覚が受験に悪影響を及ぼすと考えた彼らは、人気(ひとけ)のない湖に英里子を沈めようと画策するのだった……。

役所広司、薬師丸ひろ子をはじめとして柄本明、豊川悦司らの主役クラスの俳優が居並び、さらに鶴見辰吾、杉田かおる、黒田福美、眞野裕子などの個性派がきちんと脇を固める。やや拙速な展開かと思わされる場面もあるにしろ、湖畔の別荘という「密室」での殺人事件の謎解きの妙味はそれなりに味わえる。もっともミステリーとしての緊迫感や先を知りたくなるような渇望感はさほどでもない。上手な役者の演技を感心しながら見ているうちに、最後まで辿り着いてしまったという印象が残った。おそらく俳優陣の力が脚本を凌駕してしまっているのだろう。巧みな会話、演技の積み重ねによる事件の説得力は、彼らの力量あってのものだといえる。ラストシーンは噴飯もの。いらないと思う。

やたら豪華で上手すぎる「2時間ミステリーテレビドラマ」といえばよいだろうか。

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