妙な盛り上がりはいらない
オーストラリア 3対1 日本
負けるべくして負けたと言うべきか。圧倒的に相手に攻め込む意欲を持ったチームが順当に勝った。それだけのことであろう。いずれにしても強いチームが勝ち残ることで、大会そのものの質は高くなるわけだから、サッカーが見たい者には望ましい展開である。番狂わせで弱いチームばかりが残っても何のおもしろみもない。
開幕してから毎日1試合ずつ観戦しているが、やはりアルゼンチンやイングランド、オランダのサッカーはすばらしい。豪快で繊細、爽快かつ美しい。創造性に溢れていて見ていてわくわくさせられる。イタリアやポルトガル、チェコもすごい。あとはフランスとスペイン、ブラジルがどうかというところだが、たぶん心配はいらない。これらの国の超一流のプレーが見られるなら、熱狂的なファンには気の毒だが、日本がそこにいなくてもそれは大した問題ではない(サッカーは相手のゴールにボールを入れなければ勝てないというシンプルなルールがわかっているのだろうか、さらには一部のやる気がなさそうに見える選手はどうなんだ)。いや、ほんとに。1970年代後半から80年代前半、週に一度の「ダイヤモンド・サッカー」(海外サッカー紹介番組)をかぶりついて見ていた者には、ワールドカップをリアルタイムで見られるのは夢のようなことなのだ。
強豪国には「サッカーが好きで好きでたまらない」というオーラを全身から発している選手がそこここにいる。だから彼らのプレーは見ている者を幸せな気分にさせる力がある。めったに感じることのできない高揚感と至福の境地をこの先一ヶ月満喫したい。ついでに言えば、「夢をありがとう」なんて生温い横断幕はいらない。煽りの掛け声だけのマスコミも罪深い。気概も見せず無様に負けて帰るチームには愛あるブーイングを!
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